ワー

7/12

雑記

3回目の観劇

大場ななさんの誕生日ということで劇場版レヴュースタァライトを見に行った。これで同映画を観るのは3回目になる。
今までで劇場に3回足を運んだ映画といえば、「叛逆の物語」と「リズと青い鳥」くらいしかない気がする。完全に劇場で女と女の関係性が大写しになると嬉しくなっちゃう動物でしかなくて恥ずかしい。でも嬉しくなっちゃうものはしょうがない。
今回もまひるさんの宣誓と華恋復活あたりのシークエンスで泣いた。特に後者は3回とも打ちのめされている。

劇的であること

劇的な一瞬に弱い。もっと言えば、劇的な一瞬のために生涯を懸ける姿に弱い。今回の劇ァで言えばジェットエンジンが過去を焼き尽くすシーンが一番好きで、見るたびに感極まってしまう。
2回生くらいのときに福田恆存『人間・この劇的なるもの』という本を勧められて読んだ。ぼくは未だにこの本にかなり影響を受けている。福田恆存は言う。存在に理由はない。しかし存在していることは事実である。それは舞台と同じだ。社会的に生きるということは自身が舞台の一部であると自覚し、役割を演じることである。そうすることでのみ人は充実感を得られる。ただ生きるだけでは三流の大根役者だ。人は唯一自分で演出でき、その後何者にも割り込まれることがない決定的な瞬間――すなわち死を意識し、そこへ向かって役割を演じ続けるべきなのだ、と。要するに「私たちはもう舞台の上」ということである。
福田恆存は劇作家であったというから、この人生の本質を演劇に見出した思想はまさに演劇人らしいものなのかもしれない。一方で、今年のはじめにYouTubeで公開されていたMONOの『錦鯉』はその思想を戯画化した作品だった。

c-mono.com

tvf-web.com

今の世の中ってすごく保守的になっていると感じているんです。「爪の先までいっぱいになりたい」っていうのは、結局ルールに縛られたいってことなんですよ(笑)人間っていうのは悲しいもので、どうしてもルールに縛られてしまうよ、みたいな。メッセージというのはあまりないんですけど、あるとすれば「いっぱいにならないように、だらだら生きようよ」ってこと。

このインタビューを観た時、ぼくはビックリしてしまった。なぜかというと、「錦鯉」は「ルールに縛られて」「いっぱいになって」生きた主役2人の姿がめちゃくちゃ美しい作品だと思っていたからだ。しかし監督によると、そういう生き方の悲哀に満ちつつも美しい部分を表現したかったのではなくて、単にこうはならないようにしようね、ということを言いたかったらしい。ぼくの「いっぱいになって」生きる人間への憧憬がシーンの印象を変えてしまっていたのだ。しかし未だに、あのラストシーンは今までに観た劇の中でも一番美しいシーンだと思っている。観る手段がほぼない作品を引き合いに出して申し訳ないが……
やはり「錦鯉」でいうところの「爪の先までいっぱいになりたい」という思いは強く持っているのだが、なかなかハマれるものがない。ビジネスでも芸術でも、宗教でも陰謀論でもなんでもいい、限界までハマって突っ切れたらそれは幸せだろうと思うのだが、なかなか演じるべき役が見つからないまま、舞台上をふらふらとさまよっている毎日である。いつまでたってもモラトリアム気分だ。大場ななさんに殺されたが最後、もう二度と蘇れはしないだろう。大場ななさんが一般企業に就職したら、学生気分の同期に向かって皆殺しのレヴューを仕掛けるんかなあ。それは結構嫌だなあ……

よかったもの

『99%のためのフェミニズム宣言』

公的領域の平等を求めるリベラル・フェミニズムを「支配の機会均等」を求めているだけだと断じ、それによって圧迫されるグローバル・サウスの女性たちと連帯しようとする、そしてその支配構造を生み出す資本主義という巨大なシステムそのものとの闘いを勧めようとするマニフェスト。敵は世界の1%に満たない支配者層であり、その分断を認識することによって他の99%は連帯できるはず、ということで「99%のためのフェミニズム」が高らかに宣言される。
無賃労働による再生産に立脚した資本主義の歪さの指摘は面白かったが、とはいえその先のビジョンが何も見えないままに焚きつけられるのは違和感がある。今資本主義を打倒しようとするとして、その先にどういう社会が展開されるのか想像もつかない。この本はあくまで現状の指摘と連帯の呼びかけであり、代替案を示すことはしていない(それは作者も「あとがき」で認めている)のだが、全く代替案を想像できないままに社会運動に参加できる人間が果たしているのだろうか? これが資本主義リアリズムっちゅうやつですか(『資本主義リアリズム』は未読)。
まだ読み終わったばかりなので、腑に落ちない点も含めもうちょっとちゃんと咀嚼したい。ていうかいい加減『資本主義リアリズム』読まなきゃ。

TENDOUJI - MONSTER

youtu.be

いきなりROYをフィーチャリングした曲から始まったので間違えてBAWDIESを再生したかと思って焦った。ウキウキでいい。夏が始まった感じがする。リリースは4月末だったが。

筋トレ

ハーフデッドリフト 70 * 7 * 1, 120 * 7 * 1, 140 * 7 * 1, 150 * 5 * 3
ベントオーバーロー 50 * 10 * 3
ラットプルダウン 45 * 10 * 3
リアレイズ 8 * 10 * 1, 10 * 10 * 1, 13 * 10 * 1
インクラインアームカール 8 * 10 * 3
ハーフデッドリフトも150kgまでくると背中や脚より上腕が持たなくなってくる。パワーグリップをつけているのにである。ノーギアで保持力を鍛えたほうがいいのか?