ワー

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雑記

日記への労力

ぼくが日記を書き始めるきっかけになったフォロワーが「毎日2時間ほどかけている」と書いていたが、ぼくはだいたい1時間くらいで1500~2000字書いて投稿するように心がけている。字数はこれがギリギリ「文章を書いた」と思える文量だと思っているからで、フォロワーより時間がかかっていないのは音楽や本への感想がかなり適当だからだと思う。もっと誠実にやった方が絶対にいいのだが、日記にこれ以上時間をかけるとそもそも感想を書く宛の音楽や本にあたれないという問題が発生してしまう。人生もIdol Managerと同じくリソースがカツカツなのだ……
でも今日は1時間半かけて2500字書いてしまった。喋りすぎだよね。

よかったもの

eiga.com

本当にすごい。娯楽すらもパターン化の対象になりえるのか。

フォローしている人だけがこっそり楽しめていた大沖さんのフリートが白日の下に晒されてしまった…… 大沖さんのこの一発ギャグ+カートによる転換というスタイルは本当にフリート実装最初期から行われていて、使い方のうまさに舌を巻いた覚えがある。

福永騎手のアイドル化が進む。そのうちウイニングライブもしてくれるのでは。

Grinch - THRASH BREAK VOL.004

https://www.amazon.co.jp/THRASH-BREAK-Vol-004-GRINCH/dp/B00BATBHWA

めちゃくちゃ好み! COTDをルーツに持ち、ハードコアやシューゲイザー的な音をポップにまとめ上げた女性ツインボーカルのバンド。ベースがトリプルファイヤーの人だということだが、言われなかったら一生知らないまま終わったと思う。それくらいイメージが遠いぞ……
N'夙川BOYSを思い出したのでそちらも聴いていたらだいぶ時間を食った。このようにして毎週末は終わっていく。

エーリッヒ・フロム『愛するということ』

半分くらい読んだ。okadadaさんが紹介していた本。『The Art of Loving』という原題が示す通り、「愛する」ということを偶然の結果や天賦の才として扱うのではなく、努力して手に入れるべき技術として捉える。とはいえいわゆる恋愛ハウツー本のようなものではなく、なぜ愛することが必要なのか、そもそも愛とは何なのかということを根本から議論していく。
今のところは、「愛」の定義に関する話は前時代的で前提条件も恣意的、ピンと来ない話のほうが多い。筆者の「1900年前後に真実だったことも、50年後にはもはや真実ではない。性道徳はがらりと変わり、西洋の中産階級にとって、フロイトの性理論はもはや衝撃的ではない。」というフロイトに対する批判がそのまんま返ってきているように思われる(本書の初版は1956年)。
とはいえ、「愛する」ことについての話は面白い。世間ではとかく「愛される」技術ばかりが取りざたされがちだが、問題なのは「愛する」ことのほうだ。

親しくなるにつれ、親密さから奇跡めいたところがなくなり、やがて反感、失望、倦怠が最初の興奮のなごりを消し去ってしまう。しかし、最初はふたりともそんなこととは夢にも思わず、たがいに夢中になった状態、頭に血がのぼった状態を、愛の強さの証拠だと思いこむ。だが、じつはそれは、それまでふたりがどれほど孤独であったかを示しているにすぎないかもしれない。

まさにぼくの関心事が的確に言い表されている。奇跡的な出会いをして見事結ばれるラブストーリーよりも、「その先」が描かれているものの方が好きだ。その先のはるかな人生まで射程に捉え、この二人はずっとやっていける、と思わせてくれるラブストーリー(あるいはラブでなくても)が好きだ。そういうカップリングに興味がある。ということで、愛し続けるとはどういうことか、どういった姿勢が求められるのか、そういった議論が読めたらと思う。

サイダーのように言葉が湧き上がる

cider-kotoba.jp

すげ~よかった。公開されたばかりの映画なのであんまりネタバレはアレだが、ストレートな青春ラブストーリーなのに周囲の様々な要素がカッチリしていて気持ちがいい。特に、音楽が作中で占める役割は大きい。良い音楽映画だったな、と思いながら帰ってパンフレットを読んだら、やはり音楽と音楽への思いに関する内容が大半を占めていた。そりゃ牛尾憲輔・ネバヤン・大貫妙子って……ねえ。
劇中の俳句はほとんどが現役高校生によって作られたものなのだが、クレジットの詠み人の中に黒瀬珂瀾の名前があってビックリした。黒瀬珂瀾は90年代アニメ的なセカイ系や世紀末の雰囲気を取り入れた短歌ていうか言うてしまえば中二病っぽい短歌で有名な歌人なのだが、俳句もやっていたのだろうか。やっていたとしてなぜここに呼ばれていたのだろうか。

The world is mineとひくく呟けばはるけき空は迫りぬ吾に
血の巡る昼、男らの建つるもの勃つるものみな権力となれ

黒瀬珂瀾の好きな短歌です。上は倒置によってカメラがズームしていくような効果が生まれているのがカッコよい。下は強烈なマチズモのイメージが景気よくて好き。