ワー

9/2

雑記

全休商店

副反応に備えて休暇を取っていた。流石に本物のコロナよりは楽だろうし、いろいろやろうと思っていたのだが、二度寝して起きたら17時だった。寝られるだけいいっちゃそうなんだけど……昨日ほど品揃え豊かな一日ではなかったな。
熱は38℃前後をうろうろしているが、ロキソニンを飲んでごまかしている。明日にはなんとか平常状態になってほしい。

よかったもの

沖井礼二!?と思ったら投稿者はaikoなどの編曲も手掛けている実力者だった。楽曲もTWEEDEESっぽくていい。ずっと申請に落ち続けて新曲を出しまくってほしい。

freenance.net

comic-days.com

GOOD BYE TO YOUR PUNK ROCK - BBQ CHICKENS

youtu.be

元同僚にフジロック横山健の話をしたら教えてもらえたバンド。20曲18分という紛うことなきハードコアパンク。平均したら曲あたり1分にもならない。
怒りや重さは一切感じられず、とにかくこういうのが好きなんだなということが伝わってきて気持ちいい。横山健のリフセンスはやはりすばらしく、これだけ短い中でも爽やかな存在感がある。歌詞は全然わからないけど大したことは言ってないだろうという確信がある(失礼) 

エーリッヒ・フロム『愛するということ』

前半は古さが気になったりしてあんまりハマらなかったが、後半はかなりよかった。
第三章では現代西洋社会――つまり資本主義社会において、愛が取引や一時のまやかしに姿を変えて崩壊してしまったことが示され、第四章ではそのような時代において愛を実践するためにはどのような指針がありうるかが示される。
普段人々が愛だと思っているものはナルシシズムや身内への執着が形を変えて他人に投影されたもので、いま理想とされる恋人同士のありようは「円滑に機能するチーム」を志向しており、役目を果たす労働者同士の契約とたいして変わりがない。では、そういったものから脱した愛とはどういうものか? 作者はこう記している。

 人を愛するということは、なんの保証もないのに行動を起こすことであり、こちらが愛せばきっと相手の心にも愛が生まれるだろうという希望に全身を委ねることである。愛とは信念の行為であり、わずかな信念しかもっていない人は、わずかしか愛せない。

愛とは自らに確信を持ち、能動的に相手に全幅の信頼を抱ける人間しか持ち得ないものである。これを手に入れることは、いかに生きるべきかという問いへの、唯一の健全で満足のいく答えでもある――しかし、自己中心主義に支配され、その暴走が公平の倫理によって辛うじて押さえつけられている現代資本主義社会では、それは難しい。だからこそ、最終的には資本ではなく人間が中心に来る社会を希求していくことになる……
ここまで読んで分かる通り、フロムはヒューマニストとしても有名な人物だった。人間を中心とする社会、その核には、彼のいう愛が来る。しかし愛は誰もが持てるものでは決してなく、技術として身につけていかなければならない。この本の原題は、「The Art of Loving」愛する技術である。1956年に書かれた古典ではあるが、じゅうぶん現代にも通用する……というか当時より資本主義社会が加速した現代でこそ、読む価値がある一冊だと思う。

中山可穂『男役』

1/3くらい読んだ。文章がうますぎる。
一文一文が短いわけではないが、リズムがよくスルスルと理解できるし、エンタメの軽さのなかにじっとりとした情念が宿っている。昨今はやたらと宝塚を舞台にした作品が流行っているだけに、人間関係のリアルな(リアルだと思わされる)描写にも舌を巻いた。やっぱり小説とアニメ、漫画ではできることが違うんだな……