ワー

9/16

雑記

大垣ダッシュ

ずっと『安達としまむら』10巻のことについて考えているので、今日は自分がアニメ『安達としまむら』を見ながら書いていたメモを読み返した(そういうものがある)。けっこう忘れていた部分が多くて新鮮に読めたが、中でも9話についてはアニメオリジナル要素があって面白かったので、それをもって今日の雑記の代わりとしたい。

(ネタバレ有り)
アニメ9話は原作3巻の「過去を紡ぐ茨 オールドローズ」と「そして聖母を抱擁する愛 マリーゴールド」が纏められた形。
あらすじはざっくり言うと、樽見に誘われたしまむらがバレンタインデー前日に名古屋までチョコを買いに行き、バレンタインデー当日は偶然にも全く同じルートを安達としまむらがなぞるというものだ(残酷……)
この回には、原作にはないシーンがいくつか挿入されている。なかでも印象的なのは、安達としまむらが電車を乗り換えるシーン。
安達はしまむらに手を引かれるまま走り、エスカレーターを下り、なんとか電車に駆け込む。「良く知ってたね、乗り換えの時間」安達は不思議がるが、しまむらが知っているのは当然のこと。なぜならその電車は、先日樽見と乗った電車だからだ、しかし安達はそれを知らない……というちょっと嫌らしいシーンだ。

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大垣駅でよく見られる光景。いわゆる「大垣ダッシュ」だ
このシーンは原作から手を加えられている。原作では、安達としまむらは「改札を駆け抜けてホームに上がって」いるのだ。つまり乗り換えではないし、駅の構造も違う。
岐阜在住者しか知らないと思うが、原作で安達としまむらが向かったのはJR岐阜駅であり、ホームは最上階だ。実際、同じルートをたどったはずの樽見しまむらが集合した場所の背景は岐阜駅だった。
そして、安達としまむらが乗り換えた駅の背景は大垣駅だ。この三駅の位置関係は「大垣→岐阜→名古屋」となっており、本来なら岐阜駅から名古屋駅東海道本線一本で行けるので、逆方向にある大垣駅で乗り換える必要は一切ない。整理すると、以下のような形になる。

大垣駅 安達・しまむら乗り換え(アニメ)

岐阜駅 樽見しまむら集合(アニメ)、安達・しまむら乗車(原作)

名古屋駅 目的地

では、なぜ彼女たちは大垣駅に行く必要があったのだろう?

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岐阜駅の特徴的な柱と壁
理由は2つ考えられる。
まず1つは、彼女たちの通う高校のモデルが大垣方面にあること。アニメではモデルの位置関係を重視したのかもしれず、そうすると乗り換えは大垣駅になる。しかし、仮にそういう設定があったとしても、このアニメでは他の回でも岐阜駅をモデルとした建物がたびたび出てきているし、ここで今更位置関係を示す必要は見えてこない。
そこで、2つ目の理由である。大垣駅で乗り換えることのできる路線は、名古屋と逆方向へ向かう東海道本線のほかに、養老鉄道樽見鉄道がある……そして、樽見の名前は樽見鉄道から取られている。つまり、アニメ制作陣は大垣駅での乗り換えを映すことによって、「樽見からの乗り換え」を暗に示したかったのではないか、と考えることができるのだ。
樽見しまむらは再会して間もないが、もともとは幼馴染だった。そして樽見は再度しまむらに接近しようとするが、しまむらは安達と出会ってしまったことで不可逆的に変わっていく……こういった構造はこの先も繰り返し見られる。乗り換えのシーンは、その変化の比喩表現になっているのだろう。
でもこれが正しいとしたら、アニメ制作陣はマジで性格が悪いな。ただでさえたるちゃんはそうとは知らず負け戦に全力投球しているのに……たるちゃんに救いは、救いは……10巻を読んだところ、無いんだよな……

よかったもの

声優が絵うまいのすごすぎ。指で絵を描くという行為が完全に想像の埒外(動画を見てもよくわからなかった)なんだけど、どこでそういうのをやろうと思い立つのだろう?

めちゃくちゃ笑っちゃった

www.afpbb.com

mainichi.jp

news.yahoo.co.jp

www.asahi.com

「出版取次」なんて業者が存在していたことを初めて知った。

dailyportalz.jp

神社は青空が無くては、と屋上に本殿を安置し、なおかつ神社は土の上に建ってなければ、ということで屋上へ通じるパイプで土につながっている。そしてつながっているだけではなく、パイプの中には土が入っているのだそうだ。

ハック感がすごい。

LOOP END / LOOP START - KREVA

youtu.be

イ、インテリ~! 昨日聴いたKMCのアルバムと同じくコロナ禍の生活について歌っているのでどうしても比べてしまうのだが、そのアプローチや題材選択やリリックの端々からクレバーさが溢れ出している。クレバだけに……
そもそもLOOP END / LOOP STARTというタイトルがイカしてる。このアルバムが歌っているのはどこまでも繰り返す日常の話で、しかしその繰り返しにも終わりと始まりがあるのだ……始まりと終わりではなく、終わりと始まりが。それはコロナ禍以前と以後という区切りでもあり、そしてこのアルバムを聞く前と聞く前でもあってほしい、という願いも込められているのだろう。なぜならこのアルバムには、とにかく強烈に前向きなメッセージソングが詰め込まれているから。

あれから僕たちは何かを信じて 裏切られ
掴みかけたものも無駄になって うまくいかねぇって
腐りかけ でもそれすら歌になって
また舞台に立てる
全てを今この瞬間にかける

冒頭からしてこれだ。 イベントが全バラシになったことを告げる電話から始まる「よ ゆ う」も凄い。

急遽 与えられた猶予
ならびかえりゃ 余裕
自己流でもグルーヴを生む
死ぬまで生きる思う存分

向上心の強さとユーモア、知性を雑味のないイケボで歌われて、もうキャーなっちゃいますよ。政治への反発や具体性のあるワードをマスクし、さらっと今響くメッセージだけを伝える取捨選択のセンスが憎らしいほどだ。
客演の入る曲も良い。ZORNとの曲はもちろん、三浦大知との曲もメロウな歌メロが清潔な空間に鳴っていてかなり良かったし、何よりKREVA一人のメッセージが響く曲群のなかで良いアクセントになっていた。
アルバムとしてのバランスも良いし、何より一枚を通底するスマートさがビシバシ響いてくる。名盤。

それはそれとして『LOOP END / LOOP START』ってかなり【つづく、】朝倉透ですよね。最終曲で巻き戻すし……そうでもないですか? そうですか……

#N/A - にせんねんもんだい

2015年の作。確かな熱量は残しつつも、前作よりもっと展開が削ぎ落とされている……今作はダブを得意とするエイドリアン・シャーウッドというプロデューサーがついているらしいので、そういう流れもあるのかもしれない。確かに若干ダビーなエフェクトが入ったりはするけど、あんまり効いてる感はないな。アートワークに坂本慎太郎を呼んだりいろいろ豪華にしてるみたいだけど、個人的には前作のほうが好きです。

筋トレ

ベンチプレス 60 * 7 * 1, 80 * 7 * 1, 80 * 4 * 1, 60 * 10 * 1, 60 * 7 * 1
マシンフライ 45 * 10 * 5
マシンアームエクステンション 32 * 10 * 3
ジムが混んでいた。明日以降は台風が接近するからだろうか?