2023年良かったアルバム10選
順不同です。
- 1. カネコアヤノ / タオルケットは穏やかな
- 2. boygenius / the record
- 3. GEZAN & Million Wish Collective / あのち
- 4. People In The Box / Camera Obscura
- 5. スピッツ / ひみつスタジオ
- 6. Disclosure / Alchemy
- 7. 君島大空 / no public sounds
- 8. Sufjan Stevens / Javelin
- 9. littlegirlhiace / INTO KIVOTOS
- 10. THE NOVEMBERS / THE NOVEMBERS
1. カネコアヤノ / タオルケットは穏やかな
一曲目の「わたしたち」から一気に掴まれた。思い切り良く響くファズギターと自在にテンションを変える歌声はここに来て絡み合い、前作よりもさらに闊達なバンドサウンドを聴かせてくれている。バンドとして大きい箱でやることをある程度意識し始めたのか、シンプルかつスケールしやすい曲が増えた印象で、そのともすれば薄く拡散しそうな変化にどこまでも個人的なカネコアヤノの歌声が説得力を与えている。とことんまでに生活に寄り添った歌詞もますます切れ味を増し、アルバムとしてはこれまでの中で最高傑作だと思う。ひとつの円熟期に入ったのではないか、と思わせる一枚。
一番好きな曲は「季節の果物」。「やさしいギター」→「季節の果物」→「眠れない」の流れが好きすぎて、ここばかり何度も聴いた気がする。
優しくいたい
海にはなりたくない
全てへ捧ぐ愛はない
あなたと季節の果物をわけあう愛から(季節の果物)
2. boygenius / the record
これも一曲目がいい。冒頭にアカペラ曲をかましてくるアルバムはだいたい好きになってしまう気がする。
ワンピースの名シーンみたいなジャケットがまずいいのだけど、この画に象徴されるように、boygeniusについてはこの3人の結束に触れずに済ませることはできない……というか、まずぼくがこの3人のライブでの佇まいやインタビューでの姿勢に食らいまくっている。アルバムを通してアンビバレントな愛だとか、性別や性指向に付随する思い込みについて歌っている3人だけど、音源以外でもそういった「言いたいことを言い、しかもカッコいい」という姿勢は変わらず、そこに他にないスター性を感じてしまう。USインディど真ん中といった音楽性ながら、3人のボーカルはそれぞれ個性が立ちつつSSWふうの歌心に満ちていて、その一点だけでこのバンドを好きになるには十分ではある。
好きな曲は「Not Strong Enough」。何度聴き直しても、ドラムが入る瞬間の「ここがこのアルバムのハイライトになるぞ」というスイッチが入る感覚と、「Always an angel, never a god」のリフレインにやられてしまう。「I am not strong enough to be your man」という内容の曲の一番盛り上がる部分がこのリフレインなのはパンチラインすぎるよなあ。
Always an angel, never a god(Not Strong Enough)
3. GEZAN & Million Wish Collective / あのち
以前から色濃く現れていた祝祭と狂騒、デモと反戦といったテーマはここにきて更に根源的ないのち……よりも更にひとつ前の「あのち」と結びつき、GEZANを新たなステージへと前進させた。コロナ禍で大勢が声を出すことが避けられていた時勢だからこそその魅力がわかった、とマヒトゥが話していたように、コーラス隊や管楽器も加わって鳴らしまくった響きは空間に作用するもの。だからこそ、このアルバムを一年通して何度も聴くほど好きになれたのは4月のライブに行けたのが大きかったような気がする。空間を埋める人々の声はそれだけでひとつのかけがえのない現象であって、それだけでメッセージ性を帯びている。
好きな曲は「萃点」。「TOKYO DUB STORY」から「萃点」への入りがめちゃくちゃ好き。
言葉に疲れたら 踊るのさ 踊るのさ(Third Summer of Love)
4. People In The Box / Camera Obscura
アコースティックと歌モノに寄り、フォーク的な暖かさが印象的だった前作から一転。Pink Floydも彷彿とさせるような無機質なイントロで幕を開けたアルバムは、「DPPLGNGR」の「別人だよ」に象徴される不意に突き放すような不気味さや、不条理感に満ちている。その緊張感がかなり好み、「ニムロッド」あたりにも通じる資本主義批判的なムードもまた好みで、初聴時のとっつきづらい印象と裏腹にかなり聴き直した。
好きな曲は「自家製ベーコンの作り方」。上にこんなことを書いておきながらアルバム中一番暖かい歌モノじゃん、というのはあるけど、こういうアルバムに差し込まれる歌モノはフォーキーなアルバムの歌モノとは別の感動がある。
ステイ、気付かないふりをしていろ(水晶体に漂う世界)
5. スピッツ / ひみつスタジオ
「i-O(修理のうた)」に象徴されるように、コロナ禍による活動制限からの復帰、その喜びを全員で歌い上げるようなアルバム。というか、実際「オバケのロックバンド」では全員がボーカルを取っている。
「美しい鰭」「大好物」のようなタイアップのヒット曲あり、「さびしくなかった」のようないかにもスピッツらしい甘いだけではない恋愛観の曲あり、そういった大充実のアルバムのラストを締めくくるのは音楽で・ライブで人と出会う喜びを歌う「めぐりめぐって」。しんみりする曲など入っていないのに、初聴時から泣いてしまった。いいアルバム、という感想よりも先に、いいバンド、という感想が来る一枚。スピッツ、いいバンドすぎるぜ……
好きな曲は「大好物」「さびしくなかった」あたり。アベレージが高い。
世界中のみんなを がっかりさせるためにずっと
頑張ってきた こんな夜に抱かれるとは思わず
ひとつでも幸せをバカなりに掴めた
デコポンの甘さみたいじゃん(めぐりめぐって)
6. Disclosure / Alchemy
良質でポップなハウスが詰め込まれたアルバムで、どこを取っても踊れない瞬間がない。Disclosureを今まで全く聴いたことがなく、このアルバムがあまりに良かったので過去作も聴いてみたのだが、あまりハマるものはなかった。このアルバムだけが突然刺さっている。ゲストボーカル無しというのも効いているのかもしれない。
今年は出社が増えたのもあり、外でサクサク移動しながら聴きたい曲を探していたので、そういう気持ちにこの一枚がハマったというのも大きい。実際、去年は結構SSWやジャズの新譜も聴いていたけど、今年はロックとダンスミュージックが多い気がする。中でも、一番聴いていたのがこのアルバムだった。「Looking For Love」のビートが入った瞬間に身体が動き出す。
Higher than ever before(Higher Than Ever Before)
7. 君島大空 / no public sounds
RUSHを彷彿とさせるプログレッシブなギターが炸裂する「札」から幕を開けたアルバムは、どこまでもポップな君島大空の歌を軸に、しかしそれを時にささやかに、時に過剰なまでに装飾するバンドサウンドと共に進んでいく。その緩急は「この歌メロならこれくらいの伴奏」というイメージを吹き飛ばすような勢いで、あくまでバンドサウンドでhyperpop的なものをやっているような印象すらある。GRAPEVINEのインタビューでも言っていたけど、今一番ポップかつ尖ったバンドサウンドを聴かせているのはロックバンドではなく君島大空、カネコアヤノのようなSSWを中心とした楽隊なのかもしれない。君島大空は今年のうちに2作のアルバムを出している(!)が、バンドの熱が宿っている2作目、つまりこちらの方が好き。
好きな曲は「c r a z y」。等身大の叫びが宿る歌詞も、そのまま慟哭するような歌声もグッと来る。
しつこくこの世で手を取って踊っていたい
この世で手を取って踊っていたいの!(c r a z y)
8. Sufjan Stevens / Javelin
とにかく多作でカラフルな人というイメージだったSufjan Stevensだけど、今作は音も歌詞もぐっと内省的。それでいて、カラフル。ぽつぽつと弾かれるピアノやアコギ、囁きのようなローファイの歌声は、独白というよりはむしろ親密な告白のように聞こえる。その「自分にだけはわかってほしい」と訴えかけるような歌声と宇宙的な広がりに、思わず心を掴まれてしまう。今年のグッと来るシンガーソングライター枠はこれかもしれない。
「Will Anybody Ever Love Me?」や「So You Are Tired」に至っては、そんなコト言わないで……と肩を抱きたくなるほど。それでいてラストの「There's A World」は微笑みとともにさらっと幕を閉じるようなのだからすごい。
Will anybody ever love me?
In every season
Pledge allegiance to my heart
Pledge allegiance to my burning heart(Will anybody ever love me?)
9. littlegirlhiace / INTO KIVOTOS
アルバム名と曲名から察せられる通り、おそらく『ブルーアーカイブ』をイメージソースとしたアルバム。歌詞はキャラクターを眼差すなかに願望や欲望を混ぜ込んだものなのだけど、個人的にはそういう「願い」を隠さない二次創作が一番好き。その上で、まっすぐなオルタナロックの曲調に、かなりローファイな音像も手伝って、その願いが音楽のいわゆる「初期衝動」にまで結びついているようで、かなり食らってしまった。これはもちろん、ぼくが10年来の東方二次創作ロックリスナーであるという素地もあるんだろうけど。
一番好きな曲は「cetacean」。Bメロに挟まる美しい比喩の情景からストレートな呼びかけのサビになだれ込む構成も好きだし、Cメロのキメもカッコいい。キャラ名を紛れ込ませる小技もいい。歌詞が好きなのは「Aris」も。
本当のキミがどんなやつだって
悩ましい未来が待っていたって
関係ないだろう ちょっぴり傷だらけの
ハッピーエンド探さなくちゃ(Aris)
10. THE NOVEMBERS / THE NOVEMBERS
2枚目のセルフタイトル(正確には前回はEPなのだけど)だが、それだけに今のノベンバのカッコよさを凝縮したような一枚。ラウドで疾走感がある「BOY」から始まり、80年代的なきらびやかさに満ちた「Seaside」、轟音と絶叫に支配された「誰も知らない」、そして歌謡曲趣味が昇華した美しさの宿る「かたちあるもの、ぼくらをたばねて」。ここまで多彩なのに、これら全てがまさしくこのバンドの魅力だと今まで感じ続けてきたものの結晶だという感覚がちゃんとある。まさにセルフタイトル以外ない、ノベンバの最高傑作、ひとつの到達点じゃなかろうか。
小林祐介がTHE SPELLBOUNDでも精力的に活動していたように、メンバーはそれぞれの活動にも注力していたようだけど、その中で「THE NOVEMBERSとして何をやるか」という問いの答えがこういったアルバムに結実したことが何よりうれしいという気持ちもある。THE NOVEMBERSとして音楽をやることの喜びが溢れているような一枚でもあり、そうした雰囲気は「バンドサウンドを楽しむ」という今年の個人的なムードにもぴったりハマった。今年を締めくくるのにこれ以上ない一枚だったのでは。
好きな曲は「Cashmere」。この異形のベースラインもまた唯一無二の魅力だ。「かたちあるもの、ぼくらをたばねて」「抱き合うように」の歌モノも大好き。
めんどくさいね 生きることって どうしようもなく
うまく歌えない それだけで
嬉しかったこと思い出せなくなっても 僕らは歩こう どこまでも(抱き合うように)
2022年良かったアルバム10選
順不同です。
- 1. Yard Act『The Overload』
- 2. Zeal & Ardor『Zeal & Ardor』
- 3. 大石晴子『脈光』
- 4. OMSB『ALONE』
- 5. ゆうらん船『MY REVOLUTION』
- 6. black midi『Hellfire』
- 7. Harry Styles『Harry's House』
- 8. サニーデイ・サービス『DOKI DOKI』
- 9. スカート『SONGS』
- 10. betcover!!『卵』
1. Yard Act『The Overload』
youtu.be 年始に登場した傑作。サウスロンドンのポストパンクシーンの流れに連なりながらも、彼らの特徴はとにかく前のめりなこと。ポストパンクの纏う陰鬱さを振り切るようなビートと畳み掛けるような歌唱に圧倒された一枚。
2. Zeal & Ardor『Zeal & Ardor』
zealandardor.bandcamp.com ブラストビートと歪みきったギター、確かにメタルサウンドではあるものの、全体に息づくのはむしろアフロビートあたりを思わせるようなトライバルな律動。その邪悪な奔流をスッキリと聴かせる分離の良さも光る。あざといほどにキメる「Death to the Holy」が好き。
3. 大石晴子『脈光』
youtu.be どこか心に引っ掛かる歌詞選びもさることながら、独特のアーティキュレーションが魅力的な一枚。息の置き方やグリッサンドで絶妙に体制を崩されるというか、内側に入ってこられてしまうような雰囲気がある。ロバート・グラスパー的なサックスとディストーションギターが沁みる「季節を渡れ」が一番好き。
ただ好きというだけで二人はまた
微笑んだりする
4. OMSB『ALONE』
youtu.be
今年一番聴いた一枚。タイトル通りゲスト参加もなく、内省に終始するアルバムながら、同時に根底にあるのは対話だということも強く感じる。それは言葉を発する以上当たり前のことなのかもしれないけど、自分なり他人なりの相手がいて、相手に向かって自分の思うことを話す、というプリミティブな営為になんだか感動してしまう。
現在と回想をrewindしつつ包括の実感に至る「大衆」は文句無しに傑作。
俺がこのサンプルをいじってループした時
きっと俺にずっとついて回る曲だと確信した
5. ゆうらん船『MY REVOLUTION』
youtu.be フォーク寄りだった前作から一転、打ち込みやオートチューンも入るダンス色が強い一枚に……と説明されるのだが、ダンスミュージック的な無機質さはなく、終始輪郭がぼやけるような温かみと苦しみに満ちている。
頭も身体も心までも
全然平気さ 僕らのものだよ
6. black midi『Hellfire』
youtu.be 1stではポストパンクシーンの代表選手として捉えられたblack midiだが、混沌と再構築を推し進めた結果完全に独自の領域に突っ込んでしまっている。パワフルなドラミングと絶叫、怒涛のプログレ展開に不意の歌心を覗かせる構成はThe Mars Voltaを思わせるところもあるけれど、時折垣間見えるチェンバーの諧謔とポストパンク的なビートの強さは独特。「Eat Men Eat」が一番好き。
7. Harry Styles『Harry's House』
youtu.be タイトル通り内省的なアルバムながら、揺るぎないポップネスとディスコの輝かしさが絶妙な一枚。もう戻らない痛みと悼みをキャッチーすぎるくらいキャッチーに歌う「As It Was」が象徴的。
8. サニーデイ・サービス『DOKI DOKI』
youtu.be 再生ボタンを押して一音目から掴まれてしまう。「青い海のような悲しみに ああ、何が言えるだろう?」「あなたのそばに行き歌を歌ってあげたいな」という思いを赤い風船に託す、そういう痛切さと原点回帰的なバンドサウンドの喜びが綯い交ぜになったような一枚。
9. スカート『SONGS』
youtu.be 13曲38分、短い曲では1分台。スカートの「うた」を濃密に感じられる一枚。タイアップ曲が多いようだがアルバムとしてのまとまりは十分感じられ、行き止まりからのかすかな希望を感じられる構成が感動的。スカートの歌を聴くと胸を締め付けられるような懐かしさと夕暮れの香りを感じることが多いのだけど、今作もやはりそうで、特に「標識の影・鉄塔の影」が一番のお気に入り。
10. betcover!!『卵』
youtu.be
12/21に出たばかりのアルバムでまだ聴き込めてはいないけれど、これを入れなきゃ流石に嘘なので。
スタジオ一発撮りだという今作では、前作以上にプログレッシブロックやジャズロックに接近しており、刻一刻と表情を変える緊張感と憂いに満ちた歌唱が絶妙なバランスで同居している。特にKing Crimsonもかくやと思わせるほどの哀愁ボーカルによるビルドアップが炸裂する「超人」は聴き応え抜群。文句無しに彼らの最高傑作だと思う。
【番外編】
EPは選外としたが、今年はいいEPも多かった。
どんぐりず『4EP3』
Nagakumo『EXPO - EP』
PUNPEE『焦年時代 - EP』
あたりが気に入っている。
2022年に買ってよかったもの10選
- これはなに
- 1. ワンタッチハンガー
- 2. スマホ連携可能な体重計
- 3. モバイルシーバスロッド
- 4. ダイソー 釣り用活かしバケツ
- 5. 楽天ETCカード
- 6. ヘッドライト
- 7. ワイヤレスイヤホンのケース
- 8. OOFOS Ooriginal
- 9. 踊るファウヌス マグネット
- 10. オジュウチョウサンぬいぐるみ
- ふりかえり
これはなに
去年同様、みなさんにベストバイを書いて欲しいので……
リンクの見やすさの都合上、久々にはてなブログで書くことにします。
1. ワンタッチハンガー
せっかくお気に入りのTシャツを買っても、ワンシーズンで首元が伸びてしまうことに気が付きました。
調べてみると、どうもハンガーに無理やり引っ掛けたり外したりしているのがよくない様子。誰も教えてくれなかった、こんなこと……
ということで、首元に負担がかからないハンガーを購入したところ、干すのも取り込むのもずいぶん楽になりました。誰も教えてくれなかった、こんなこと……
2. スマホ連携可能な体重計
昨年は冬頃から減量を始めたのですが、そうなると欲しくなるのが体重計。それも、できれば記録をつけていきたいところ。
でもメモを取るのは絶対無理……そう思っていたら、スマホと連携して勝手に体重増減をグラフ化してくれる体重計が見つかりました。
あまりに安かったので「大丈夫か?」とも疑いましたが、今のところジムの体重計と計測結果は変わりません。体脂肪率とかを図りたいならちゃんとしたやつのほうがいいかも。
3. モバイルシーバスロッド
今年一番ハマったものといえば釣り。夏~秋は毎週のように行ってました。
釣り竿というのは案外用途が細かく分かれていて、対象の魚種以外に使おうとすると「できなくはないけどやりにくい」というケースが多いようです。なので、特に狙いたい魚も定まっていない最初のうちはとにかく何を買っていいかわからないもの。
結論から言うと、シーバスロッドが一番良かったです。ルアーも投げられるしちょい投げもサビキもできる、ある程度の負荷がかかっても大丈夫。安くて汎用性があるのは磯竿ですが、ルアーもやってみたいかも? という場合はシーバスロッドから始めるのが安牌なのでは。
4. ダイソー 釣り用活かしバケツ
釣り用活かしバケツ(メッシュフタ、ロープ・ハンドル付)jp.daisonet.com
釣りの際には魚を入れたり、手を洗ったり、汚れを流したりと様々な用途に水くみバケツが必須なのですが、なんとダイソーから専用品が出ています。しかも、メッシュの蓋がついていて使いやすい。耐久性も申し分なく、特にこだわりがないならこれで十分といった一品でした。
5. 楽天ETCカード
釣りは基本的に車で行くということもあって、カーシェアを使う機会が増えました。そうすると高速道路に乗る機会も増えるのですが、いちいち料金所で小銭を精算するのは相当面倒ですし、何より今はETCと現金で値段が数倍違ったりすることもザラ。ETCは持っているだけで得です。
ネックとなるのが年会費ですが、楽天の場合は一定以上の会員クラスなら年会費が無料。それに必要なランクも、楽天カードを普通に使っていたらまずたどり着くランクです。
持ってみたら予想以上に便利でした。買ってよかったものかというと怪しいですが……
6. ヘッドライト
釣りは昼間にボンヤリ竿を垂らすもの、というイメージがありましたが、思った以上に夜釣りの機会は多いです。そもそも、一番魚の活性が上がるのは日の出と日の入りのいわゆる「マズメ時」なので、暗い中での作業は必須。しかし、ちょっと暗くなると一気に手元は見辛くなるもの。そういうシーンでヘッドライトが役に立ちます。というか、ないと危険です。
なくてもいい、と後回しになりがちなものではありますが、思ったよりも効果は絶大でした。キャンプなど、アウトドアシーンでは釣り以外にも使える機会は多そうです。
7. ワイヤレスイヤホンのケース
今年は痩せたり太ったりが激しく、服がいくつも入らなくなったりしたので、「最初からオーバーサイズを買っておけばいいのでは?」という結論に至りました。そうすると自然と服もキャップとパーカーとワークパンツやジーンズ……みたいな感じになるのですが、これがめちゃくちゃ楽。もうワイシャツなんて1日も着たくない。
そうなるとどんどん楽な方に流れていき、カバンを持つのすら面倒になったのですが、問題になるのがワイヤレスイヤホン。これは必需品だけれど、ポケットに放り込んでおくにはいささか不安……ということで、カラビナで腰につけておけるケースを購入しました。
これは予想以上に楽で、カギもカラビナにつけてしまえばもう持ち物は財布とスマホだけ、なんなら電子決済ができそうな場所なら財布もいらないくらいです。歩くと腰がジャラジャラ言うのは気になりますが、ワイヤレスイヤホンの中で爆音で音楽が鳴ってるから聞こえねえよ(ゆらゆら帝国)。イヤホンの着脱も、ポケットやカバンから取り出すワンアクションが無くなるだけでめちゃくちゃ快適です。特に夏のQOLにかなり貢献してくれました。
8. OOFOS Ooriginal
リカバリーサンダルです。ミーハー。
ジムに行ったあとで靴下を履くのは面倒、でも薄いサンダルだと脚の日なんかには帰り道がキツい。そういうわけで、リカバリーサンダルが便利なのでは? と思い購入しました。結果、ジム通い以外でも結構履いた気がします。とにかく楽。ペッタンペッタン鳴るので同行者には不評がちでしたが、一人の時はワイヤレスイヤホンの中で爆音で音楽が(以下略)
9. 踊るファウヌス マグネット
東京国立博物館の「ポンペイ展」で購入したもの。躍動的ながらも抑制の効いたポーズと暗いカラーリングは祭儀よりもむしろクラブを連想させるようで、目に入るたびに流れ出すのはHercules And Love Affairの名曲「Blind」。結構気に入っているので、もっとデカいフィギュアが出たら買っちゃうかも。
10. オジュウチョウサンぬいぐるみ
ありがとう……
ふりかえり
去年も全然ものを買わなかったように思いますが、今年はそれに輪をかけて買っていないですね。服と釣り道具を買うくらいで、あとはとにかく交通費とか飲食費とかライブ代に突っ込んでいたような気がします。
生活や人となりがモノに反映されるようなベストバイが好きだけど、自分のベストバイは全然そうなっていない……というのは去年と同じですが、それでもこうやってまとめることによって「モノを買わなかった」ということが実感でき、結果としていい一年の振り返りにはなっている気がします。
ということで、みなさんもぜひベストバイ記事を書いてください!
7/2
雑記
サイト
個人サイトがある程度形になってきた。シンプルだが、他に載せたいものもないし。
場所というだけあって、サイトをいじっているとなんだか部屋の模様替えをしているような気分になる。コロナ禍でますます「自分の城を持つ」というか、自分がコントロールする、デザインする領域を持つということに関心が向かう風潮が増したけれど(たぶん)、ウェブサイトを作るというのはなかなかしっくり来る。物理的な領域は維持が大変だけれど、ウェブサイトは拡張こそすれ維持に割く労力はほとんどないし。
乗り換え
ということで、そろそろ日記も個人サイトの方に移動しようかと思います。はてなブログさんには公式ツイッターで取り上げていただいたりずいぶんお世話になったし、個人サイトはまだまだはてなブログほど機能が充実していないけれど。
YouTubeとかTwitterの埋込みができるのは大きかったな。あれはそのうち実装できるといいな。どうやるんだろ。なんかどうもMarkdown→html変換時にパースしないといけないっぽいが……
出先
とはいえ、明日から二泊三日で旅行に出るので日記はおやすみ。はてなブログはその気になればスマホでも更新できたけど、個人サイトではそうはいかない(github.devでできるらしいけど、面倒!)のが難点だが、どのみち出先でどうしても日記を更新したいことなんてそうそうないし、いいや。
よかったもの
日本SF作家クラブ『ポストコロナのSF』
読み終わった。ハズレの予感しかしてなかったけど、かなり面白かった。「○○を題材にいろいろな人が書く」みたいな企画は、ともすれば切り口の突飛さだけが先行する一発ネタみたいなのになりやすい気がするけれど、コロナくらい大きな現象ともなれば各自が様々な切り口を持ったところで違和感は生まれないらしい。「それコロナ関係ある?」みたいな話もあるにはあったけれども。
後半は飛浩隆「空の幽契」、津原泰水「カタル、ハナル、キユ」、天沢時生「ドストピア」がよかった。飛浩隆のは『アステリズムに花束を』の「海の双翼」のいわゆる二次創作(ただし直接のつながりはない)だったのだが、モチーフの転回がすごい。ウェットなファンタジーだった原作のある一面を自身の作風に落とし込んでいるというか、作品の二次創作というよりは作品から考えたことを二次創作にしているというか……そしてそうしたメタな創作の構造自体がこの作品のテーマにもなっている。テクすぎるだろ。
6/30, 7/1
雑記
サイト
個人サイトをオープンしました。
はてなブログを開設したときは全然デザインをいじる気にならなかったけど、個人サイトだと俄然いろいろ触りたくなってくる。なにか他のことをしようと思っても、急に気になる部分が出てきていじったりしてしまっている。イチから立ち上げたほうが愛着も沸くとは思ったけど、こうまで違うとは。
まだまだやりたいこともできないこともたくさんあるので、しばらくいじって、実用に足る感じになったらそのうち日記も移行していきたいと思います。
お正油オムライス
これを作ったらかなりおいしかった。ナンプラーなんかで炒めたらだいぶ癖が出るだろ、と思ったが、意外とそうでもなく、旨味だけがブーストされている感じでいい。鶏むねを使用するのでヘルシーな印象もある(実際は油も炭水化物も多いしマヨネーズもかけるので多分そうでもない)。
サルサソース
YouTubeに頼りっぱなしみたいになってるけど、これもそこそこおいしかった。キュウリが余っていたので、それも刻んで唐辛子も入れてサルサソースみたいにしたところ、真の男の夏――MEXICO――を感じられてテンションが上がった。キュウリとタマネギとトマト、うまい。夏にガスパチョを勧める逆噴射先生の真意に近づけた気がする。こっちはオリーブオイルの量さえ気をつければ本当にヘルシー。
よかったもの
5lack - Title
★★★☆☆
2021年作。なんとなくソリッドなブーンバップをやるイメージがあったけど、今作は多彩なビートで地に足がついた生活と希望をラップしている。コロナ禍のアルバムらしいといえばそうだが、そういう個々のコロナ禍との向き合い方で個性が楽しめるのはうれしいな。
Whatever the Weather - Whatever the Weather
★★☆☆☆
IDM……というジャンル名はなんだかアレだし、アンビエントテクノということになるんだろうか? テクノの定義ってなに?
ビートが攻撃的な曲は楽しんで聴けるのだが、アンビエントに寄ると一気にどう聴けばいいかわからなくなる。イーノとフリップの交流のイメージや、Tangerine DreamやClusterの影響から、なんとなくプログレとアンビエントは親しいものだというイメージがあるけれども、実際のところぼくがプログレに求めるのは大仰な物語性だとかサイケ的なビルドアップと熱狂なので、アンビエントとは正反対の方向性な気がする。
6/28
雑記
高騰
昨日つや消しを吹いたパーツを組み立て、HGUCガンダム完成!
武器のみの塗装とつや消しのみでも結構雰囲気出るなあ。楽しくなってきた。
調子に乗って他のモビルスーツも買いたかったけど、調べてみたらほぼ全部だいたい相場の1.5~2倍くらいで取引されてるっぽい。ガンプラ品薄とは聞いていたけど、そ、そんなにか……
ガンダムがシュッとしていたので、次はちょっと実弾系っぽい無骨なやつがいいな。ヘイズル改とか、ジムストライカーとか。ケンプファーやグフカスタムあたりにも憧れる。もちろん、キットがそれなりの値段で手に入ればの話ですが。
カラビナ
キーケースをポケットに突っ込むとなくしそうなので、必ず鞄に入れているのだが、そうすると買い物帰りに死ぬほど重いリュックを一度下ろして、キーケースを探して……という作業が発生して面倒臭い。ということで、カラビナに鍵をつけてズボンのベルトループから下げてみることにした。数年前からよく見るアレだ。
ワイヤレスイヤホンもカラビナにつけたせいで、歩くたびにジャラジャラいうけど、どのみち外を歩いているときはたいていイヤホンをしているので全然聞こえないし問題なさそう。ジムに通う生活の利便性を追求すると、どんどん格好がストリートに寄っていく。顔がオタクなのに。
よかったもの
Dr.Dre - 2001
★★★☆☆
ウェッサイな気分だったので聴いた。何気にアルバムで聴くのは初めて。
終始ビートがいい。シンプルかつ耳に残るフレーズの宝庫で、テイストが終始一貫しているのもすごい。めちゃくちゃコッテリしている。「Still D.R.E.」や「The Next Episode」が当たったのかと思いきや、全然アルバム単位で名盤だった。このアルバムで聴ける、生音での演奏を取り入れたビートは、ここからヒップホップ界を席巻していったのだとか。
The Next Episodeの元ネタがこの曲だということを初めて知った。どうやらめちゃくちゃ有名らしいが、元ネタの曲は67年のポップオーケストラだったんだな。渋いテイストがまんまなので、今聞くともうビートにしか聞こえない。