ワー

11/26, 27, 28

雑記

火車

仕事で送り込まれた先はやはりというか、大炎上中らしい。しかもどうやら来年いっぱいくらいは気が抜けない状態にあるとか。「どうしてそんなことになったんですか?」と訊いたら、「どうしてだろうね」と力なく笑われてしまった。そんな……とは思ったが、働いている間はとにかく苦しく、原因や改善のことなど考えていられないのはぼくも同じだ。デスマーチで判断力が奪われている状態とあればなおさらである。私達は燃えながらともに落ちていく炎。

ハイランド

突然誘われたので、男二人で富士急に行った。初めての富士急だったが、面積は思ったよか狭く、乗り物もけっこう調整中のものが多い。ということで、とりあえず朝イチで絶叫マシンに並ぶことにしたが、列は日陰でとにかく死ぬほど寒かった。それもそのはず、富士急は標高が高いので東京より5℃ほど気温が低いとか。「ハイランド」であることを完全に失念していた。
旅行をするとなると旅行先の気温も考える必要がある、ということを、コロナ禍ですっかり忘れてしまっていたらしい。こういう失った旅行勘は多そう。

旅館

富士急後は石和温泉の旅館に泊まった。田舎のデカイ家程度のこぢんまりとしたところだったが、掃除もサービスもよく行き届いていてかなりよかった。大きいホテルへの素泊まりばかり行っていたけど、昔ながらの旅館も狙っていきたくなってきた。

推しと肯定

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ハアハア……ジャパンカップ観た!?!?
大阪杯から本格的に競馬を見始めて半年という短い期間ではあるが、最も応援していた馬がついに文句のつけようのない勝ち方で有終の美を飾った。引退はもちろん寂しいが、種牡馬としての役割のほうが大切であることも理解できるし、なによりこの走りを見せられては泣き言など言っていられない。
ステージ上で圧巻のパフォーマンスを見せる推しの姿を見て「推しててよかった」と泣くオタクの姿を目にする機会は多々あったものの、その心情にはイマイチピンと来ていなかったが、今回は完全に自分が泣く側になってしまった。自分は推しが最強だと知っている、信じているのだが、運も間も悪く、それが世間に認められていない……そういうタイミングで誰も文句の言えないパフォーマンスを見せられたら、それは自分の正しさが認められたような気にもなってしまうというものだ。
ぼくにとって(そしておそらくそう少なくはない競馬ファンにとって)推し馬への馬券とはその信仰の形であって、「推ししか勝たん」という言葉の投企・投機としての実体化だ。言うだけでなく実際に時間と金をかけないと、今回のように報われたとき気持ちよくないから……つまり、信仰そのものが快楽装置として機能しはじめてしまっているのだ。これは非常によくない気がするが、もう今回みたいな気持ちよさを知ってしまったらやめられない気がする。そう考えると、一生勝てない馬をガンガン応援しはじめた時こそ本当の信仰の始まりなのかもしれない。テッド・チャンもそう言っている。

廃車

しばらくは自転車圏内のオフィスに出社することになったので、半年以上放置していた自転車を見に行ったら、雨除けカバーがボロボロになって雨ざらしになっていた。当然チェーンやブレーキワイヤは錆びているし、ハンドルもなんだかグラグラする。ということで、安心して乗るために自転車屋に修理見積もりを出してもらうことにした。
預けてからしばらくフラフラしていると、自転車屋から電話がかかってきた。「あの、先程の自転車についてなんですが」「はい」「詳しく見てみたところ、思ったよりもダメージがありまして……」
自転車屋のVaundy似のお兄さんによると、ぼくの自転車はワイヤの錆びだけでなく、雨水がフレーム内に溜まっており、どこの金属部品が突然割れてもおかしくはない状況とのこと。それにハンドルを留める金具が完全にひん曲がっており、これはもうメーカーに注文するしかない。つまり、どう頑張っても100%安心して乗れる状態には戻らない上に、修理代金は2万近くかかる。正直、もうこの自転車に乗り続けるのはオススメしない……とのことだった。
なんとなく軽くレストアできるものだと思っていただけに、この宣告はショックだった。ぼくは半年のうちに、一台の自転車を完全に壊してしまっていたのだった。そもそも屋根がない駐輪場で、自転車を放置するのが間違いだった……管理能力のなさから、ペットを殺してしまったような気分だ。

「・・社長 この33Rオコせませんか・・?
エンジンももしかしたらなんとかなるかも・・」
「シュミの車ならいーヨ
でもお前はプロだろ
もしこの33Rが客の車ならどーする?
大金かけて直せと言えるか?
直ればそれは300km/hでまっすぐ走れるのか?
一度大ダメージを受けた車体で 何が起きるかわからないそのスピード領域で 一瞬の迷いもなく踏めると客に言えるか?
(中略)
この33Rは終わった
プロならはっきりと認めろヤマ」
湾岸ミッドナイト 11巻)

よかったもの

STEVEN WILSON - THE FUTURE BITES

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今年の新譜。2021年プログレ新譜ランキング(!?)みたいな記事で見かけて聴いてみたが、もはや全然プログレではない。というかそもそもSteven Wilsonがプログレだったことあったか……?みたいな気分になってきた。
ずっと気持ちいい音が鳴っているのは以前と変わらず、よりポップに、というかクリアで身軽になった感じがある。tr.7なんて尺こそ9分あれ、もう普通に打ち込み使いまくりのダンスナンバーだし。そういう身軽さはプログレの対極にあるものなので、好き嫌いの分かれる部分だとは思うが、ぼくは普通に好きでした。そんなに何度も聴きたいかと言うと微妙だけど。

PEOPLE 1 - PEOPLE

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話題のバンドの1st。ボカロっぽいシンセリフやらサビでぶちかますクサい曲構成やらのロックナンバーあり、かと思ったらR&Bの香りだけまとったようなバラードあり、とにかく2021年の売れ線ど真ん中を走ろうとする気概がすごい。Apple Musicのスタッフメモには「様々なカルチャーにオマージュを捧げるようなサウンドメイクは、THE 1975など海外バンドとの共通点も見受けられる」との記述があったけど、物は言いようだということがとてもよくわかる。

そうはいっても抗えない突き抜けた良さって……あるよね……